** 飛翔 **






奏さんがさ言ったんだよ。




「桐、育った環境をな恨むな。
もうお前は一人じゃないだろ?」

「仁が大切なら仁を守れ。
大切な人を守れるような男になれ。」

「恨むことは誰にだって出来る。
お前はそこまで落ちぶれちゃいねぇ。
お前なら大切なもの守れる男になれる。」

「だって俺の~…
俺の大切な弟、家族みたいなもんだからな」






俺さ、そんときに強くなろうって思ったよ。

奏さんが恥じないような弟になろうって。




今思えば俺、
奏さんの家族構成しらねぇわ。




でもよ、あの時の奏さんの真剣な顔忘れらんねぇんだよな。



"大切なもの守れる男になれ"



だから俺は強くなろう。
強くなってまた奏さんに会うんだ。