バカ大河、いや自称アホ大河がバカでかい声でここの部屋に入ってきた。


客とかゆーもんだから、同盟組んでるどこかの暴走族の幹部らへんかと思ってたがすぐ後ろにいた女を見て目を疑った。






「…おまえ…」


「あー、ごめんな?桐が女嫌いってわかってんけど雨に濡れててん」

バカ大河は弁解しようとするが、問題はそこじゃない。







「…名無しの権米」

と、俺がいうとその女は



「…ん…殺気しまえない人だ」


といって少し笑った。






「あら、なんや、桐とも知り合いなんか~」

とバカ大河はケラケラ笑って奥の部屋に入りタオルを持ってきた。





「…何でそんなに濡れてる」

威圧感ある黒髪。
俺の親友、仁もその女をみる。


「傘もってない小学生の子にあげた」

「「……」」

俺と仁は目を見開いて驚いた。
いい奴かよ!と心のなかでつっこんで。