さっきまで会っていた彩菜を


車で家まで送り届け


まっすぐに家に帰る気にもならず


ただ車を走らせていた


どのくらい走らせていただろう


~♪~


不意にケータイが鳴った


近くの路肩に車を止めメールを確認する



~会いたい・・・・~



彩菜からだ


彼女のあまりに素直なところが


嬉しくもあり


俺の居ないところでもそうなのかと


心配にもなる


彩菜の笑顔を思い浮かべ


さっきまでの『無』の心から


『温』に切り替わる


こんなにも単純だったかな・・・・俺


自分で自分に突っ込みたくなる


いつも彩菜の目を見て話を聞いてやりたいけど


そんなことをしたら、話を聞こうと思っても


抱きしめたくなる


柔らかな頬を触りたいのを抑えようと


つい、からかってしまう・・・・


きっと彩菜が欲しがっているだろう言葉を


分かっていても拗ねる顔が可愛くて


はぐらかしてしまう・・・・


余裕に見せるの実は結構大変なんだぜ?


そんなことしなくてもいいと怒るかもしれないけど


男だからね、少しくらい格好つけさせてくれよ


自分自身に思わず苦笑しながらメールを返信する。



抱きしめたい・・・・と