「吏……那ちゃん……」
「?!」
椎名先輩のお母さんは倒れたまま目だけをこちらへ向けた。
血だらけで顔を起こせないんだろう。
ぎょろりと目だけが私に向けられた。
踏み入れた惨状に私は腰のボルトが抜かれたように廊下へしゃがみこんでいた。
「客の……男に……刺されてね……。このザマだよ……」
喉を切られているのか、椎名先輩のお母さんが喋る度にヒュッヒュッと空気の抜ける音がした。
「……お願い……私はいいから、あの子を……万威を……助けて……」
「……え……」
「……吏那ちゃんと……待ち合わせてる場所を……知られている……」
「……」
ガタガタと歯が噛み合わない。
手足の先が痺れて震えが止まらなかった。
「あのオトコは……私の息子を……万威も……殺すつもりなの……」
「?!」
椎名先輩のお母さんは倒れたまま目だけをこちらへ向けた。
血だらけで顔を起こせないんだろう。
ぎょろりと目だけが私に向けられた。
踏み入れた惨状に私は腰のボルトが抜かれたように廊下へしゃがみこんでいた。
「客の……男に……刺されてね……。このザマだよ……」
喉を切られているのか、椎名先輩のお母さんが喋る度にヒュッヒュッと空気の抜ける音がした。
「……お願い……私はいいから、あの子を……万威を……助けて……」
「……え……」
「……吏那ちゃんと……待ち合わせてる場所を……知られている……」
「……」
ガタガタと歯が噛み合わない。
手足の先が痺れて震えが止まらなかった。
「あのオトコは……私の息子を……万威も……殺すつもりなの……」
