眠れる森の彼女

あの椎名先輩がちゃんと信号を守るなんて。


子供の前だからかな?


どちらにしても意外と言えば意外。


私の目は椎名先輩に釘付けになっていた。


男の子を連れたお母さんも椎名先輩の美貌に見惚れている。


椎名先輩は鑑賞したければご自由にとでも思っているのか、人の目を意識して力が入ることもなく、何もかも動作が自然。


……かっこいいな。


って、え?


椎名先輩。こっちに向かって歩いてきてない?


心持ち、頭を低くする。


やっぱりそうだ!


椎名先輩、このコンビニに入るのかな?


どうしよう?


ドキドキと悪戯に胸が高鳴る。


椎名先輩はコンビニを通り過ぎ駐車場に停められていたバイクに近づきヘルメットを被った。