眠れる森の彼女

どろどろに溶かした飴玉のように後を引く甘え声で俺に聞く。


あー。くそ。
最高にめんどくせぇな。


「俺の彼女」

「彼女!! 万威に彼女が居たの?」


吏那を品定めするように不躾に眺める母親。


吏那は完全に萎縮してしまっている。


「関係ねぇだろうが。とっとと離せ」

「めちゃくちゃ可愛い子じゃない!
万威ってセクシー系よりキュート系が好きだったのね」


母親の関心は吏那に移ったようで、空いている吏那の片手を握った。


「初めまして。えっと……」

「あ。吏那です」

「吏那ちゃんね。改めまして万威の母親です。よろしくね」

「母親……?」