眠れる森の彼女

テストの日程が無事終了した。


最終日も午前のみで帰れるから冬休み目前ということもあり、テストの開放感と相俟って生徒が最も浮かれる日だ。


例によって放課後は美術室で吏那と昼食を摂ったけど、今日は勉強をしなくていい。


「どこか行くか?」

「……え?」

「俺がついてるだろうが。吏那の行きたい場所はねぇのかよ」

「……じゃあ、お買い物しに行きたいです!」


バイクを置き去りにして、吏那と電車に乗った。


紺色のピーコートにぺールピンクのマフラーを巻いた吏那は電車が久しぶりなのか辺りをきょろきょろ見回している。


「電車にテレビみたいなのがあるんですね」