眠れる森の彼女

「うーん。私と一緒に友達の家まで行ってほしいって」


子供の可愛い浅知恵だ。


「結局。私のベッドにプレゼントを置きに来たのはお父さんでした。
お父さんは私が目を覚ましていたことは今でも知らないと思います。
その日の夜は布団を頭までかぶってずっと泣いてました」

「……」

「それで気づいたんです。
夢を見るって残酷なんだって。
だって現実は厳しくて、逃げ出す場所なんてないから」


いつか吏那は言っていた。


少女漫画は夢見がちで苦手だと。


「私にとってクリスマスの思い出はこの時が一番強くて。
毎年、家族でパーティして楽しいは……」


喋っている途中で、急に吏那は目を閉じた。


ゆっくりと体が右に傾いていく。


「危ねぇ!」