眠れる森の彼女

「いつでも見れるだろ」

「いいんですか?」

「あぁ。場所柄、値段設定は高めだけど、味は保証する。それに……」


猛さんに吏那を紹介したら、延々と散々にからかってくるだろう。


「いや、何でもねぇ」


でも、猛さんはいつも俺を気遣ってくれてるし、目を掛けてくれてるし、それくらい耐えてやるか。


「お客さん、女の人が多いんですよね?」

「7割は」


そう答えると、吏那が不安げに目を泳がせた。


「お兄ちゃんが言ってたんです。
椎名先輩はお洒落な店で働いてるから年上のお姉様に誘惑されまくりだろうって」


は……?


宗志さんは何を吏那に吹き込んでるんだ。