眠れる森の彼女

ダンス部のステージが終わった後は、司会を担当している恐らく3年の男2人が漫才さながらにレベルの低いボケとツッコミを繰り返し進行していく。


今は校長の話で、冷や水をぶっかけたように体育館の熱気はクールダウンしていた。


「空気読めねぇなー。長いよ」

「去年もこうだったじゃないか」


あくびをした各務に、俺の隣に座る織原が小声で言う。


去年も開幕式に出ていたはずなのに何の記憶も残っていない。


たぶん無関心で、最初から最後まで眠りに耽っていた。


特に前から3年、2年、1年と席が並ぶため、去年は最後尾だった。


今年は後ろの席で吏那も同じものを見ているだろう。