タクティスに染まる頃

「ここ…俺の家」

着いた所は,でっかい家だった。
あたしの家もでっかいけど,俊貴の家の方がでかい。

「入って」

呆然としてるあたしに手招きしている。

「おじゃまします…」

「奥様ーー!奥様ーー!お坊ちゃまが!」

入ってすぐに聞こえたのは,甲高い声。
俊貴を見ると,頭を掻いて困った顔をしている。