切れない鎖


そう呟くと、また少女は小さな口で食事を食べ始める。

優輝は燕尾服の男の方を向いた。

「ありがとうございました。美味しかったです。えっと、」

先程名前を呼んでもらえたので、名前を呼んでお礼を伝えようとしたが、あいにく男の名前が分からなかった。

「シャカル・ディスクです」

すると、男が言った。

「え?」

「私の名前はシャカル・ディスクです」

聞き返す優輝にまた男が言った。

「ありがとうございました!ディスクさん!」

優輝は嬉しくなって、大きな声でお礼を言った。

そして重い扉を開き、階段に出た。

扉を閉めるとき少女と目があったので手を振ると、少女も小さく手を振り返してくれた。

優輝は更に嬉しくなった。

しかし、

「暗ぁ!」

ランタンを持ってこなかったので、階段を歩くときは物凄く怖かった。

(あぁ、走りたい)

もちろん、そんな事はしないのだが。