切れない鎖


「怒ってほしいのか?」

「い、いや?怒ってほしい訳じゃないけど、怒らないんだなぁと思って」

意味の分からぬ事を言う優輝を見て、微かに少女が笑った。

それからまた本の話しなどをしていると、燕尾服の男が食事を持って戻ってきた。

新しい食事がテーブルに並べらてれていく。

その時、とてもお腹が空いている事に気が付いた。

(昼食を食べなかったからなぁ)

そしてまた気が付いた。

(夜ご飯に僕がいなかったらシャルンとアナ、心配しそうだなぁ。少し早く食べて、すぐに戻ろう)

そう思うと、優輝はちょっとだけ早く、けど美しく夕食を食べ始めた。

「じゃあ、僕はもう戻るね」

優輝がそう言うと、少女は少しだけ寂しそうな顔をした。

「用事でもあるのか?」

「用事ではないんだけど、いつも一緒にご飯を食べてる友達が、僕のこと心配してるといけないから」

「そうか」