切れない鎖


そして、男がエレベーターの中から出てきた。

一度、二人がいないのに驚いた顔をし、バスタブに見つけると、元の冷静な顔について戻った。

しかし、ぐちゃぐちゃな食事を見ると、少しだけ顔をしかめた。

「一体何をしているのですか?」

男がバスタブの方に近付いてくる。

優輝は観念して猫を見せた。

「この猫が、僕達が寝てる隙に食事をぐちゃぐちゃにして食べてしまったんです。せっかく持ってきて頂いたのに、すみませんでした」

優輝は素直に謝った。

男は小さな溜め息のようなものをついた。

「いいです。食事は新しいものを持ってきます。もう夜ですからね。一条さん、あなたもここで食べますか?」

優輝は名前を呼ばれたことに驚いた。

「あ、あの、はい。大丈夫なんだったらここで食べます」