切れない鎖


本音を言えば、さほど難しい問題でもなかった。

だが、あまり自分を出来る人間だと自分で言いたくないので、謙遜したのだった。

(留学生として、しっかりやらなくちゃな)

優輝はもう一度気合いを入れると、授業に集中した。

「優輝、おまえの部屋に行かせてくれよ」

全ての授業が終わり、話しかけてきたのはシャルンだった。

「いいよ。でもどうして?」

「お前の部屋って四階だろ?俺達は五階なんだよ。四階は特別な生徒が泊まるところなんだってよ。金を払うとか、特進とか」

「そうなんだ」

そこで優輝はふと不思議に思った。

「僕の家、お金を払ったのかなぁ」

「そうなんじゃねぇの?」

シャルンは頭の後ろで腕を組ながら答える。

優輝も荷物を持つと立ち上がった。

「じゃあ、行こうか」

そしてシャルンに声をかけると部屋へと向かった。