切れない鎖


「でも、久しぶりに誰かと出来て嬉しかったよ。ありがとうね」

「昔は誰かと勝負をしていたんですか?」

そう尋ねるとケサリは寂しそうに微笑んだ。

「旦那だよ。この世にはもういないけどね。八年前にころりだ」

「そう、なんですか……」

申し訳無さそうに俯く優輝にケサリは笑った。

「それ以来この学園で使用人をしているんだよ。やってみると案外楽しいものさ」

それから少し話し、優輝は自室に戻った。

「皆、僕より一時間も遅くに起きてくるのかぁ」

それはケサリが教えてくれた事だった。 

すると、

コンコンコン

と、ノックする音が聞こえた。

「はい」

扉を開くと、ミラルがいた。

「おはよう、一条君。よく眠れた?朝ご飯食べに行きましょう?」

ミラルは笑顔で行ってくる。