「ユルサル・クライト……」
優輝は呟いた。
ユルサルは一瞬不思議そうな顔をし、しまったというように顔を歪めた。
「優輝さん?どうしたんですか?」
咲が不思議そうな顔をする。
「一条、君、気付いてしまったのか?」
ユルサルが不安そうな顔をする。
「うん。今日、優那に君の苗字を聞いたんだ。その時から疑ってはいたんだけど。本当に?」
今はフランス語で話しているので、咲は訳が分からないといった顔をしている。
「咲、少しだけ、ユルサルと話をさせて?」
咲が頷いたので、優輝はユルサルを連れて部屋を出ようとした。
すると、
「優輝。俺も行くから」
と、シャルンも立ち上がった。
「シャルン?」
アナは、不安そうにシャルンを見つめる。



