「只今戻りました!」
優輝はそう、声を上げて家の中に入った。
「優輝さぁぁぁん!」
そう言って抱きついてくるのは、やはり咲だった。
「お帰りなさい!」
「只今。咲。ところで、お客さんは着ていない?」
満面の笑みの咲に尋ねると、
「お客さんは 優輝さんが来させたのでしょう!お父様が、彼が持ってた紙を見て、『れこは優輝の字だ!』って」
と、父の声まねをしてみせた。
「あはは。やっぱりそうか。じゃあ、上がるね。部屋はどこ?」
「じゃあ、案内しますね。ついてきてください。あら、随分可愛いお人形ですね。私へのお土産ですか?」
咲が、優輝の背中で寝てしまったユルサルに目を向けた。



