ある時、航海中に嵐に遭遇し、

僕が乗っていた船は大波に耐えきれず、

転覆した。


僕の最期だと思った。

まだ18歳なのに…

短い命だった。


朦朧としていく意識のなかで、

走馬灯をみた。


おじいちゃんと暮らした日々。

結局、お父さんとお母さんのことは

何一つ教えてはもらえなかった。

初めて一人で渡った外国。

初めて自分で作った商品が売れたときの

嬉しさ。


なんだかんだで、楽しかった…


まぶたが閉じていく。。

あれ、おかしいな…

人影がみえる…。


これも走馬灯の一部か…

お母さんの面影なのかな………





誰かに腕を強く引かれた。