…気が付けば真夜中。

私は、隣で眠る慎一をそっと見つめた。

…やっちゃったよ?

…どうしよう。

・・・よく知りもしない慎一と。


…どうしようと思うのに、

全く嫌じゃなかった…むしろ、もっと抱いてほしいと思った。

それくらい、慎一は、上手かった。


…どこが、女恐怖症?

…最初は震えてたくせに、力強く抱いて、

そんな素振り、ただの一度も見せなかった。


・・・友人からの突然の元カレ結婚の報告を聞き、

もう好きではないけど、なんか悔しくて、

そんな男と付き合ってた自分がバカみたいで・・・。

泣かずにはいられなかった。


・・・そんな私を、バカにするでもなく、

力強く、それでいて優しく抱いてくれた慎一。

・・・元カレと同じ名前だと言う事が、唯一ネックだけれど、

この旅行が終わったら、離れなきゃいけないなんて。


・・・そんなのイヤ。

もっと、慎一に傍にいてほしい。

そう思ってしまう自分がいた。