「・・・?!!」

見つめていると、突然美和が目をパチッと開けた。

オレは驚いて思わず美和を離してしまい、

ベッドに倒れこんだ。


「もぅ!痛いな、何すんのよ」

突然倒された美和はご立腹の様子。

だが俺は取り乱すことなく一言。


「…酒臭いんだよ」

「・・・」


「いびきがうるさくて、眠れなかったし」

「///!!」

…全く、自分の口が恨めしい。

なんでもっとこう、優しい言葉の一つもかけられないのか。

…昨晩、彼女は怖い思いをしたって言うのに。


オレは立ち上がり、冷蔵庫からミネラルウオーターを出すと、

美和めがけて投げた。


美和は驚きつつ、それを何とかキャッチすると、

視線を逸らしつつ、


「…ありがと」

「…水か?・・・別に」


「それもだけど・・・昨日」

「・・・あぁ、気にするな」