Invisible city~見えない街~

一番手前の部屋からきちんと順に全ての部屋を見て行くことにした。

一番手前の部屋を開けると窓から入る日差しが弱く、飾りっぱなしの絵が気味が悪かった。真ん中の部屋を開けようとしたら、鍵がかかっていた。

「開かない...おとうさーん!ここの部屋鍵かかってるよー!!!」

「鍵?業者の人に頼んで開けてもらうからその部屋じゃない部屋にしなさい」
「わかった〜...」

残る部屋は一番奥の部屋。
ユナの部屋の向かい側の部屋になる。
開けてみるとすぐに気に入った。

狭すぎず広すぎずちょうど良い大きさで、なにより窓からとても綺麗に海が見えて出窓になっているから座れるということに惹かれた。

「部屋決まったよ!!」
「どれどれ...お、リナの部屋だけだぞこんなに綺麗に海が見えるのは。良かったな、夕食までに全部荷物運んでおきなさい」

そう微笑みながら父はキッチンへ夕食の準備へと向かった。