「よう、谷内!俺らと組まないか?」

そう言って近づいてきたのは同じ中学で部活も一緒だった篠田一真だ。

篠田を一言で言い表すなら馬鹿、だ。

今も俺を誘ってはいるが、後ろには山本亮太と山田俊樹がいて、二人とも苦笑いしている。

「篠田君、俺らって言ってるけど班員は誰がいるの?」

俺の代わりに廉がそう答えた。

「亮太と俊樹だぞ!康太と仲良いやつ選んで連れてきた!」

「篠田、よく黒板を読め。班の人数は何人までだ?」

篠田には廉のオブラートに包んだ指摘が分からない様子だったので俺が指摘した。