そしてその日の帰り道、俺が真美と一緒に歩いてると、深雪とすれ違った。

「あっ、こうちゃん・・・。」

先に気がついたのは深雪の方だった。

「深雪・・・。あのっ、」

と、俺が深雪に話しかけようとした瞬間、

「康太くん行くよ。」

と真美が俺の手を引いて歩き始めた。

深雪は離れていく俺に何か言おうと口を動かそうとしたが、思いとどまったようで、声は出さず、整った顔を歪ませながらただ俺と真美の方を見つめていた。

どうしてこうなってしまったんだろう?