「ハハッ、お前って本当にでしゃばりだな。」 「そんなにいい人に思われたいのかよ?」 二人はそう言って俺を茶化す。 ムカついて言いかえそうとした時、思わぬところから声があがった。 「曽田達は何か勘違いしてないか?中野が解いた問題はさほど難しくない。つまり中野が凄いのではなく、お前達が馬鹿なだけだ。」 そう言いながら曽田達を睨んでいるのは楠村雅彦だ。 雅彦は廉よりも頭がいい・・・つまり学年でトップの頭脳の持ち主だ。 更に雅彦の親と俺の親は高校の同級生で仲が良く、俺と雅彦も仲がいい。