お互いの汗で肌が滑り、シーツはぐちゃぐちゃになったが構わない。その日は、デイビットさんの腕枕で朝まで眠った。硬くて冷たい腕枕をされながら聞いたのは、またあの言葉。

「私は、賭けが好きなんです。この賭けにも負けませんよ」

 その意味を知るのは、まだ先のことだけれど。