【完】英国紳士は甘い恋の賭け事がお好き!


一晩、デイビットの命令を聞くと言う事?

私を一晩扱き使うにしても、舞しか踊る事を知らなかった。
だからマッサージをしたり晩酌に付き合うやはたまた料理を作れと言われてもできる自信はない。


「それで、私が勝ったら?」



「この鳥かごから、自由にしてあげましょう」

自信満々にそう笑う。
私が20年間苦労して生きてきたこの鳥かごから、そんなに簡単に自由になれるなんて信じられない。

その自信が妙に鼻に付 く。
この人は自由も、名誉も名声も富もある。
何 一つない自分への驕りと優越感に浸っているだけなんだ。そう考えると甚だしい。

その余裕が私をさらに劣等感の籠に閉じ込める。

そんな甘い言葉……信じられない。