家に帰るまでの10分間ずっと

アイツのことを考えていた。

なんでわざわざ引き止めてまで

自己紹介するの?

あの時すればよかったのに。

悪いと思ったのかな?

それならそれでもいいんだけど。

まあいいや。明日も話しかけてみようかな。

っと!

「あ。もう家か。どんだけ
アイツのこと考えてたんだろ。」

ん…?これって…いやいや!

なわけないよね。自己紹介しかしてないのに

好きになるわけないよね!

と一人で家の前で考え込んでいたら

「ちょっと恋歌。あんたなに
一人劇してんの?ばか?」

と強烈なことを言ってきたのは

私のお母さんだ。

「ちょっとね!いろいろあんの!
ただいまただいまー!」

と言いつつお母さんをかわして

自分の部屋のベットにダイブした。


ふー。今日はなんかいろいろあったな。

いろいろっても1つしかないけど。

その1つが大きすぎていろいろあったように

思えるんだな。

小林魁人……どんなやつなんだろう。




そしてご飯を食べてお風呂に入って

今日あったことを菜月に報告して

眠りについた。