【優雨side】


__ガラッ…!


「資料ってここでいい?」


俺は、部屋にいる親父に向かって尋ねた。


「あぁ。そこに置いといてくれ。」


指定された場所に、分厚い資料を置き
俺はそのまま部屋を後にした。  


と、その時……


「優雨くん…!」


不意に、聞き慣れた声が聞こえて
俺は思わず振り向いた。


「な、中村さん…?」


そこにいたのは、小さい頃からの顔見知りで
親戚でもある、刑事の中村さんだった。