「っ嫌なんだよッ…あんたが死ぬ気なら 行かせたくねぇよっ……」 そう言って、あたしを掴む煌弥くんの手は さらに強くなる。 「っ……煌弥くん…」 「……っ…」 「……あたしね、ずっとこう思ってた。 『人の命を奪った父親は、 自分の命で、罪を償うべき』って……」 「…ん」 「だから、今まで接触してきた 秘書にも、部長にも、同僚にも… 死というやり方で、罪を償わせた。」 「………」