「少しは体調良くなったかしら?
さっきまで、ずっと黒瀬くんが
付き添ってくれてたのよ。」
「…黒瀬が…?」
……そうだった。
あたし、屋上で倒れたんだ…。
『っなんで、かな。…黒瀬に止められるとね
今のあたしは、簡単に復讐を
辞めてしまいそうになるの?』
あの時あたしは、黒瀬を見て
不覚にもそんなことを思ってしまった。
……でも、その言葉を黒瀬に伝えたんだっけ…?
それとも、あたしがただ思っただけ…?
黒瀬が来たとこまでは覚えてるけど
話した内容までは、定かではなかった。
……出来れば伝えてないといいな。
そんな言葉は、あたしらしくないから…。


