スマホを持つあたしの指先は 微かに震えていた。 でもそれは、緊張なのか…怖さなのか… あるいは、怒りなのか…… あたしにはよく分からなかった。 でも、これでやっと…奴に近付ける。 そう思うと、自然に笑みがこぼれた……__ ……そして、あたしは通話ボタンをタップする。 「…もしもし。」