『し...死んじゃダメだってっ!
お願いだからっ……。』


なぜだか分からないけど
この女性が…亡き家族と重なる。


罪のない人が、目の前で死んでいくのなんて
もう見たくないよ…。


『あなたみたいな幸せそうな子に
あたしの気持ちは分からないよ』


『……幸せじゃないよ。
けど、あたしは命を無駄にはしない!』


『あたしは要らない存在なの。
あたしのせいで……
兄を死なせてしまったから。』


『…えっ…?』


その言葉に、あたしは目を見開いた。