「……し、ず……く。」 かすれた声だったけど、 確かに聞こえた。 「…!お母さん?っ…お母さん!」 強張る足に、最後の力を振り絞って お母さんの元へ駆け寄った。 「うっ…ひっく……お、お母さん…。」 「……に、げて。」 「…え?」 「…お父……さんか、ら……逃げ、て。」 聞き取れた言葉を理解した瞬間 ……あたしは、体が硬直した。