あんなことを言われただけで
動揺するなんて…
あたしもまだまだってことかな…。


「………幸せだった頃の思い出なんて
全部なくなっちゃえば良いのに。」


全部全部、消えてしまえ。


そうすれば、動揺することなんて
もうないから………。


あたしの心は、真っ黒なままで良いんだ。


「あたしに……感情なんて必要ない。」




……そう呟いた彼女は、
自分に言い聞かせてるようにも見えた__。


《第1章 完。》