「………」 「だからさ……。」 そう言って、俺は立ち上がって 彼女を見た。 今日はフードを被っていなかったから 彼女の整った顔立ちがよく見える。 「俺、あんたを憎んでなんかねぇよ。 むしろ、感謝してるんだ。」 そういうと、彼女は眉をひそめた。 「あたしに、感謝……?」