…にしても、変な女だったな。 …雨でもねぇのに、ずっとフード被ってるし。 すげぇ無表情だし…。 「……ん…?香澄、さん……?」 不意に俺は、彼女との会話を思い出した。 確か…あの子、母さんの話をしたとき ……香澄さんって言ったよな? ……なんで俺の母親の名前知ってんだ…? もしかして、母さんと知り合い…? いや、まさかな……。