天才少女の復讐法。




「その位置から見ても分かるでしょ?
この会社は、簡単には侵入できない。
中に入るには、警備員の許可がいる。

万が一、手荷物検査をされたら……
君のポケットからナイフが出てくる。

そうなれば、社長に会える事もなく
__警察行き。」


「……っでも…!」


「もし、計画がうまくいって
社長を殺せたとしても……
君になんのメリットがあるの?

"父親を殺せた"
…そんな事実だけで、
君が幸せになれるとは思えない。」


「……」


「それに、知ってる?警察に捕まったら…
『人殺し』と責められるのは君だけじゃない。

世間から1番批判を受けるのは、母親。
つまり、お母さんのことを想って
父親を殺したはずが……
実は1番、母親を傷付ける行為だってこと。」


「っ……」