現に瀬織は、
自分が無差別殺人犯だと認めたんだ。


無差別殺人とは、
面識もなく、ただ居合わせた相手を
短時間で殺すこと。


屋上でたまたま居合わせた生徒を殺して
自殺に見せかける……__


それが、瀬織の手口だ。


俺は慌てて教室を後にした。


そして、屋上へと続く階段を駆け登る。


「頼むっ……間に合ってくれ…!!」


…なんて、願いつつも……


俺の頭に浮かんだのは
フェンスの前に立っている人を
瀬織が死へと追いつめていく……
そんな悲惨な光景。