【雫side】 __カチッ……カチッ… 時計の針が、静かな部屋に鳴り響く中…… あたしは1枚の写真を手に取った。 …そこに写っているのは… 父が働いていた株式会社の秘書。 名前は、吉木 晴美。 「…ふっ…準備は整った。」 …残念だね? あのときあんたが隠蔽になんて 協力しなければ…… …あんたが社長なんかの言いなりに なっていなければ…… あたしの視界に入ることはなかったのにね。