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ーある日の昼休み、あたしは教室で昼御飯を食べていた。
もちろん、友達の佐藤 郁未(サトウ イクミ)やその彼氏兼同級生である眞鍋 斗真(マナベ トウマ)と一緒にだ。
これがいつもの日課だが、そろそろもう一人が来る。
「どもー!春、飯食べようぜ!」
「うるさい、静かに入ってきてよ、爽」
声がでかい!声がでかくて皆から笑われてるから!!
「冷たいよな、春…」
肩を落としながら、爽は私の隣に腰を降ろした。
そう、爽はこうして私の教室に来て昼御飯をとる事が多い。
学年も違うから、何かと面倒だ。
一緒にいられる時間も…少ないしね…
「爽、また、買い弁?体に良くないからこれ食べて」
あたしは爽にお弁当を分けてあげる。
「ん、じゃあ俺の菓子パンあげる」
爽はコンビニの袋ごとパンを渡してくれた。
「なんか、お前ら親子みたいだよなー?」
「うんうん!カップルには到底見えないよね」
斗真と郁未の言葉にあたしも否定できなかった。
確かに、爽を見てるとなんか……
母親の気持ちが分かるというか…………
「斗真先輩、郁未先輩…せめて兄弟にしてくださいよ!」
「可愛いな、このこの~っ!」
郁未が爽の頭を掻き回す。
「そこら辺にしとけ、爽の頭が大変なことになってるぞ」
斗真は爽の髪を整えた。
爽、なんだかんだこの二人に可愛いがられてるんだよね。
「爽、部活はどう?」
「うーん、掛け持ちしすぎて、ちょい疲れてきた」
爽は今部活をいくつも掛け持ちしてる。
あの時は、家族の事もあってできなかったもんね…
生き生きとしている爽を見れるのは、嬉しい。