ーパァァァァァッ!!


光があたし達の胸から溢れ出す。


「これ………」

「もう、行くのかも……。もう少し、幸と話してたかった」


そうか、もう行かなくちゃいけないんだ………
やっと出会えたのに、もうお別れなんて……


「幸、そんな顔するな」


陽は泣きそうになるあたしを抱き締めた。
その胸にすがり付く。


離れたくない!ずっと一緒にいたい!
離れる事を考えると、胸がすごく痛い……



「別れじゃない、今度は出会うために行くんだ。俺たちが、あの世界でもう一度幸せになる為に。だから、俺ともう一度始めよう!また、恋をするんだ」


「陽に…もう一度…会える……。うん、あたし、頑張る!」


光が強くなっていく。
もう、お互いの顔が見えない。
分かるのは、触れあう温もりだけ………


「幸、待ってろ!」


陽が笑った気がした。
あたしも涙をこらえながら、精一杯笑う。



「あたしも、陽を探してみせる!」


あたし達は別れるんじゃない。
始める為に、あの場所へ行くんだ。



あたし達の運命を変えた、あの場所で、もう一度恋をするために…



そしてあたしは意識を失った。