朝起きてカーテンを開けた。

「うーん」
大きく伸びをして欠伸をする。
「…制服着よう」
そう呟いて『私』は制服を取る為に鏡の前を通りすぎる。
「あれ~?」
確かな違和感。
私こんなに背高かったかな?
一日でこんなに伸びたのかな?
心なしか体もガッシリしたような…。
鏡の前に立つ。
そこに映っていたのは『私』じゃない。
誰か。


茶髪の柔らかい髪質の可愛い髪型で、私に似ているタレ目で睫毛が長く、薄いピンク色のうすい唇。
世に言うイケメンがいた。


「あれ?」
試しに笑ってみる。
鏡の中の男の子もふわりと笑った。