君の知らない物語


階段を下り昨日二人で座った
場所でもう一度、独りで座る。
昨日にはいた君の姿はない。
香流はいない。
空には星が輝いている。
うっすらと。
でもはっきり。

昨日の会話が鮮明に思い出される。

彦星様と織姫様。
七夕の日に出会う2人。

涙が零れないように
見上げた空は滲んで。

なのに。