君の知らない物語


『香流はさ、大学どこ行くの?』

『え?』

『私達、もう高校生だよ?
3年間なんてあっという間だから
香流は大学のこととか
考えてるのかなって。
将来の夢とかないの?』

あぁそうだ。
あれは確か高校1年生の夏の暑い日。
海でちょっと遊んでいこうってなって
学校の帰りに砂浜で話した時だ。

『俺は、天文学者になりたい。』

『天文学者...?
それって宇宙とか研究する人?』