君の知らない物語


「はいはい。彩葉ちゃまは
しっかりしてまちゅよー。」

ニヤニヤしながらさらにバカにするように
頭を乱暴に撫でてくる。
香流はいつも私をからかって遊ぶんだ。

「も、もう知らない!」

何も言い返せない私は結局拗ねる。
そっぽを向いて小学生のように
怒ったしぐさをする。