君の知らない物語

大きな音を立てて
海を背景に打ち上がる花火が
今までの竜宮祭の想い出を
一気に蘇らせる。

「ホントに綺麗だね。
直絆くんにも見せてあげたかったな。」

ふと声のする方をみると
階段付近の屋台がないところの
道路に立つ私を見つけた。
隣には香流と夏帆と陸がいた。

「別に家でみてるだろ。
それに来年もあるし。」

私の隣に立つ香流が言う。

この4人と直絆の5人で
毎年竜宮祭に来ていた。
たしか、小6の時は
直絆が熱をだしてこれなかったから
4人だったっけ。