目を開けるといつもの部屋の天井が見えた。
夢…?

起き上がると私の手には小箱が握りしめられていた。

「えっ」

自分の格好に思わず冷や汗。

これは…高校の制服。

私、コスプレごっことかしてたっけ?

混乱する中、自分の部屋のドレッサーの前に立った。

「いや、いやいやいや…ちょっと待って」

鏡に映る自分の姿に愕然とする。

薄茶色い髪の毛に今よりも少し丸いアゴのライン。
ハリのある肌…‼︎

これ、高校生の私じゃん!

カレンダーに目をやると…

「2005年?」

10年前…高校2年だ。


これは夢…?

ありきたりだけど頬をつねってみる。

「痛い…」

ちょっと待ってよ…どうなのこの状況は。

パニックに落ち入りそう。

私は頭を抱えて部屋を歩き回った。