「さぁ!」

薙刀を構え、副会長は叫んだ。

「おいでなさい!心配しなくても、同じ女性として、顔を傷つける事だけは勘弁してあげるから!」

「わー、優しー。流石副会長ともなると、慈悲深いんだね。ウチのノエル君と一緒だ」

猛々しい頼張副会長に対し、全然緊張感のない琥珀。

奏多譲りの天然ぶりが見え隠れ。

「ムキーッ!イライラするわこの小娘!」

副会長の下段薙ぎ払いが、琥珀の足元を掬おうとする!

しかし琥珀はこれを、軽く跳躍して回避。

(かかった!)

副会長はほくそ笑む。

下段の薙ぎ払いは囮。

本命は、回避させてバランスを崩した後に仕掛ける次の一撃!