セレナは、現在は目立った行事もなく手の空いている武と共に、インフルエンザ予防呼び掛けの準備をする。

うがい手洗い励行と、マスクの着用を呼びかけるチラシを二人で作る。

その間に。

「あのぉ、シルフさんとドリアードさんは、マスクを買ってきてもらえますか?」

《ええっ?私達がぁっ?》

驚く精霊二人組。

この世界に疎い精霊達に、おつかい頼むとか大丈夫なのか?

「セレナ殿、ならば買い物は俺が…」

武が言うが。

「いけませんよっ、本当は保健委員の仕事なのに、武君にそこまでお願いする訳にはいきませんっ」

セレナは遠慮する。

ならばセレナ殿自身が行けば…と言いかける武だったが、何せセレナはドジっ子属性だ。

天神薬局まで買い物に行って帰ってくる間に、どんなトラブルを引き起こすか…。